衛生管理の取組み

ユニバーサル・プリコーション(Universal Precaution)について

ユニバーサル・プリコーションとは、すべての患者さまに対して最高レベルの感染対策を行うという考え方です。これまではウイルス性肝炎やHIVといった感染症の患者さまに対してだけ特別な感染対策が施されてきました。しかしそれでは不十分なのです。なぜなら統計によれば医療機関を訪れる患者さまの中には、自分がウイルス性肝炎やHIVに感染していることを自覚しないで通院している人が多く存在していることが分かっています。つまりすべての患者さまに対して最高レベルの感染対策をしていかない限り、院内感染を防ぐことはできないのです。

ユニバーサル・プリコーションという言葉を初めて聞く方も多いかと思います。なぜなら日本の歯科医院ではこの考え方はほとんど普及していないからです。にんべんビル歯科は2001年に開業以来、一貫してユニバーサル・プリコーションを徹底しています。

■治療ユニットの感染対策

治療ユニットは治療中に唾液や血液に汚染されるリスクの高い場所です。しかし大きな器械ですので治療ごとに新しいものとは交換できません。
当院では治療中に直接触れる場所はラップで保護し、ラップを治療の度に新品に交換しています。さらにユニット周囲はアルコール及び塩素系消毒剤によって消毒・殺菌し、万全の感染対策をとっています。ラップの交換やユニットの消毒はとても時間がかかる作業です。
予約制が必要な理由はここにもあります。

■タービン・エンジンなどの切削器械

タービン・エンジンなどの切削器具は治療の度に必ず唾液・血液に汚染されます。そのまま次の患者さまに使用することは絶対に許されません。
当院では治療ごとに滅菌済みの新しいハンドピースに交換していますので、対策は万全です。当院では、治療前に患者さまの目の前で滅菌済みのハンドピースをユニットに装着します。ご自身の目で確認することでさらにご安心いただけるはずです。

■治療器具の滅菌

基本セットはもちろん、お口の中に入る器具はすべて滅菌済みの新品同様の器具またはディスポーザブル(使い捨て器具)を使用します。これらの器具は使用直前にパックから取り出します。注射の針などはもちろんディスポーザブルです。

■治療用グローブ・エプロン・紙コップ

グローブなどはもちろん治療ごとに使い捨てです。しかも当院で治療を受けられる患者さまは、歯科医師が治療中にもグローブを交換していることに気づくかもしれません。治療中にカルテを確認する、レントゲンのPCを操作する、このような時にはゾーン区分の考え方から使用済みのグローブは外さなければなりません。

■レントゲン撮影時の感染対策

レントゲン撮影時に撮影用のセンサーはお口の中に入れなくてはなりません。当院ではセンサーにビニールカバーをつけ、撮影ごとに新品のカバーに交換しています。